獣医師の渡邉佳和子です。
夏がやってきましたね!
個人的には、去年のような5-6月に「もうこんなに暑いの?!」と驚く日は特になく、順当に気温が上がり、ここ1-2日で一気に夏に切り替わった印象です。
夏の気温と湿度は乳牛の大敵!ということで、来る真夏の暑さに備えて、過去2年間がどんな夏だったかを気象庁の記録をもとに振り返ってみたいと思います。
THIについて
THIとは:温度と湿度を組み合わせて算出する、乳牛の暑熱ストレスをあらわす数値。
THI=温度×0.8+(湿度/100)×(温度-14.4)+46.4 という式で算出されます。
早見表は以下の通りです。

暑熱ストレスがかかるこれからの季節は、
・熱中症になる→命に関わることもある
・食欲が落ちる→エネルギー不足→乳量や繁殖成績が下がる
・病原菌の増殖スピードが上がり、乳房炎など感染症リスクが高まる
といった乳牛には体調面での様々なリスク、そして農家さんには経済的損失が増えてしまう可能性が一気に高まる時期です。
過去2年間のTHIを計算してみよう
気象庁で日ごとに記録された、我々の往診先に最も近い観測所における温度と湿度をもとにTHIを算出しました。
この表を見てみると、
去年は
・6月の時点で30℃を超えた日がある
・7月の後半はすべて「中〜強のストレス」以上の日しかなく、「強いストレス」が続いた期間がある
など、2年前と比較するとかなり厳しい夏だったことがわかります。
その割に昨年は牛たちが乳房炎や熱中症でバタバタと体調を崩したような診療歴は見当たらないため(むしろ2年前の方が暑熱による体調不良が多かった印象)、データだけで全てを語れるわけではないということもまた然りです。
「昔の北海道はお盆を過ぎれば秋だったけど、そんなこともなくなってしまったね」と語られることも近年は多いですが、今回計算してみた結果、やはり8月後半になると暑さのピークは過ぎている様子が見てとれました。
気象庁のホームページから日ごと・地域別に気象データが遡って閲覧できるので、気になる方はぜひご自身の診療地域のTHI推移も観察してみてはいかがでしょうか?
今回の内容は以上です!
お読みくださりありがとうございました。

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