獣医師の渡邉佳和子です。
弊社のブログを以前から読んでくださっている方は、以下の記事の内容を覚えていらっしゃいますでしょうか?
急性鼓脹症の牛に対して、滅多に行わない手術である簡易フィステル形成術を施し、なんとか一命を取り留めることができたのが昨年末のことでした。
農家の方々などに「傷口は縫わずに開けっぱなしにしておけばそのうち塞がります」とお伝えすると少し驚いた顔をされていましたが、その後どうなったかというと

手術直後
ルーメン内容物が溢れんばかりです。


約8週間後
だいぶ小さくなりました。
牛の近くを通るとルーメンの匂いが漂っているのですぐに見つけられます。
内容物はお腹の動きに合わせて時々漏れてきます。


さらに6週間後
さらに穴が小さくなり、ほとんどルーメンの匂いはしなくなりました。
内容物が漏れる頻度も減っているようです。
そして本題は、この牛の繁殖についてです。
乳牛は大前提として生乳生産が求められる経済動物なので、病気が治るだけでは我々の仕事が成功したとは言えません。
体調が回復し、妊娠し、分娩することで次の生乳生産サイクルに入って初めて、「治療した甲斐があった」と言えます。
今回は手術の4日後と27日後にそれぞれ発情兆候があり、授精したものの残念ながら受胎につながらず、3回目の授精は術後58日目に行いました。
そろそろ受胎してもらいたいところですが、本日行った妊娠鑑定の結果は…

今度こそ頼みます ドキドキ

右にいい感じの黄体が!これは…

右の子宮角に胎子がいました!

ばんざーい
これで「牛さんが一命を取り留めて元気になるだけでなく、妊娠して無事に分娩をし、次の生乳生産ができるようになって初めて我々の治療は成功と言える」という代表の教えの半分ぐらいが達成できたことになります。
仕事のやりがいを感じる、とっても嬉しい瞬間でした!
牛さんが体調不良や事故なく分娩までたどり着けることを願うばかりです。
今回のご報告は以上になります。
お読みくださりありがとうございました!
往診中のひとコマ

農家さんの庭先に福寿草が咲いていました!待ち侘びた春が来ましたね🌼


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