臨床につながる解剖実習!

みなさま! TK-Lab.Ambition代表安藤達哉です。TK-Lab.の取り組みは日頃酪農家さんに赴いた診療や授精業務だけではありません。一つの柱として、獣医関係・関係ない人問わず私たちの仕事をお伝えすること!そして酪農・畜産という分野がどんなに素敵で魅力があるのか!を多くの皆さんに感じてもらう事があります。

先日、『学校法人八紘学園・北海道農業専門学校』へお伺いし講義を担当させていただきました。その講義名は「解剖実習」。実習の講義? 少し皆様にもご紹介いたします。

そもそも…

この講義は、小岩政照獣医師が大学に所属されていた時に担当されていた実習です。当時は、大学に集合し実際の解剖を交えながら牛のイロハを感じる実習であったと聞いています。学生の中には将来人工授精師の資格取得を目標にする人もいて、空き時間を見て直腸検査の練習もしていたとか。実りの大きい人気の実習だったそうです。私がその後任として引き継がせていただき今年で8年目となりました。

コロナそして時代

そんな中、コロナがやってきました。多くの皆さんがそのご苦労を思い出す事でしょう。人が集う事が難しくなり、実習の開催は難しくなりました。また、実習自体が実際の生き物を使用する時間から模型や資料を活かしたものへと移り変わってきました。難しい時期でもこの「解剖実習」を止める事なく開催する為にWEBなどを駆使して中断せず継続してきた事には一定の価値があったと思っています。現在は、学園に出向き講義をさせていただいております。

目指す方向は

八紘学園の学生さんは全国から集い、畜産とは限らず広く農業へと携わる可能性を秘めた金の卵です。彼らには小さいことに拘るのではなく、「生命ってすごいな」「どうしてこうなるんだろう」「この状況で自分は何ができるんだろう」と言う事を感じることこそ大切だと考えます。その意味で、この実習で単なる解剖を教えるのではなく実際の病気とリンクしながら身体の中の正常と異常(病気)がどう違うのかをお伝えすること。それがTK-Lab.の目指す「解剖実習」です。

真剣な眼差し

文字をできるだけ少なく、画像や動画を駆使して作成したプレゼンはスライド100枚、時間にして約2時間。学生さんたちは真剣に話を聞いてくれます。時には「おー」とか「うわぁ~」と声が上がります。講義が終わった後に質問Timeを設けますが、挙手は簡単に途切れそうもありません。酪農家のご子息も、今まで疑問だった事など沢山質問してくれました。創られた質問ではなく、生きた疑問をぶつけてくれました。

数枚スライドをお見せします

多くのスライドの中からほんの数枚をご紹介します。私のプレゼンは生き物と思っています。まさに「ライブ」です。私の臨床コレクションの中から惜しみなく画像を展開していきます。    

ラストのスライドは

最後のスライドはこれにしました。動物達は人間の言葉を使うことはできません。でも、かれらとは心で話す事ができます。私たちが日々勉強を重ねるのは、少しでもその言葉を感じ適切な対応の選択を目指すからです。従事する業務が違っても、生命に関わる仲間として伝えたい大切な事。私たち獣医師や人工授精師が底力を発揮できるのは、素敵な畜主さんの存在が大きい事は言うまでもありません。伝わると良いなー。

今年も勉強させていただきました。ありがとうございます。

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